前置き

本稿は執筆中です。

 

筆者がサーキットを走り始めたときに感じたことを思い起こしながら、少しずつ記述しています。

 

あくまでも個人の経験から書いていますから、誤ったことを書いてしまっているかもしれません。そんな記載にもし気づかれましたら、遠慮なく掲示板にご指摘を頂けると幸いです。

 

サーキットを盛り上げよう、といろいろなイベントが開催されています。それはそれで素晴らしいことなのですが、敷居がさがったことで危険なシーンを目にすることが増えているのもまた事実です。

 

ぜひ、本コンテンツの充実にベテランライダーのお力を頂ければこれ以上のことはございません。

 

なにとぞよろしくお願いいたします。

自分のタイムにあった走行枠を走りましょう。

サーキットによっては、走行タイムによる走行区分が存在します(もちろん、袖ヶ浦フォレストレースウェイのように走行区分がないコースもあります)。

 

走行区分があると敷居が高い・・・と感じてしまうかもしれませんが、実は走行区分があるほうが(独断と偏見でいうなら)比較的安全で初心者向き、といえます。

 

初心者、サーキット慣れしていないときに特に怖いのが「速いマシンに抜かれる」ことなんです。

 

手だれのライダーはあらゆるコーナーを想像を絶する速度・ラインで駆け抜けます。

 

ヘアピンの進入で縁石まで使ってイン側に飛び込まれる・・・S字で切り替えそうとした瞬間に被せられる・・・これらの行為はサーキットであれば「当たり前」のことです。当たり前のことですが、もちろん一般公道では体験するものではありません、慣れるまで肝を冷やします。

 

かといってあなたが後ろを見ながらフラフラ走ったら、それはさらに危険度を増す行為になります。

 

難しいことですが、「コース上の他ライダーをある程度信頼」しなければ、成立しない体を掛けたスポーツといえます。

 

コース上で危険なのは速度が速いことではありません。速度差があることが危険なんです。

 

はやる気持ちはわかります、でも長いサーキットライフ、焦ることはありません。最初はビギナークラスでまずサーキットを走るということに慣れましょう!

走行枠のないコースを走るときは。

前述したとおり、サーキットに走行区分が存在しない場合。

 

これはもう、速いライダーを信頼して、また速いライダーが驚かない走り方をするしかありません。

 

コースに慣れるまでは、コースサイドを走りましょう。

 

マシンのナラシなどでサーキットスピードレンジで走れない場合、「ナ(ナラシのナ)」のマーキングをマシンやツナギの背中に入れて、ピットレーンのある側のコースサイドを走ります。ですから、あなたがまだコースに慣れておらずサーキットスピードで走る自信がない場合は、この「ナラシライン」を走ればいいのです。

 

「ナ」マークを入れてもいいですし、コースによっては「初心者用ビブゼッケン」を貸してくれるところもあります。

 

必要以上に膨らまない

 

サーキットライディングの基礎は「アウトインアウト」です。

 

しかしこのライン取りは「その速度でそのコーナーを走るために「必要に迫られて取るライン」です。そのスピード域に達していないのであれば、コースギリギリまではらむ必要はありません。インべたを意識してラインを取り、自然に膨らむところまでハラめば十分です。速度が上がるにつれて自然にコースを大きく使うようになります。

 

はじめはコンパクトなラインを意識して走りましょう。後ろを気にする必要はありませんが、あなたのマシンがその速度で要求するラインを走ればよいのです。

 

それが速いライダーから見て「予想しやすい動き」であり、「安全に抜いてもらえるライン」です。

コースイン・コースアウトの合図はわかりやすく明確に。

サーキットにおける講習会で習うことではありますが、コースイン・コースアウトの際には、後続車にわかるように「明確な合図」を出す必要があります。

 

サーキットアクシデントで意外に多いのが、スローダウンしたマシンとの衝突です。

 

単独転倒と異なり「多重クラッシュ」ではライダーが怪我を負うケースが多く、またその原因の一つが「スローダウンしたマシンとの衝突」です。

 

コースインの合図

 

ピットロード出口を加速しながら後方(大抵のサーキットであれば右後方)を振り返りつつ、左手を左に突き出して後続車にアピールします。

 

注意すべき点は以下の通りです。

 

  • コースイン前にホームストレートを注視し、間合いを測ること。
  • コースイン後はコースサイドを走行し、レコードラインに割り込まないこと。
  • ストレートはキッチリ加速すること

 

サーキット慣れしているライダーはピットアウトしようとしているマシンがあれば、アウトから余裕をもって抜いて行ってくれます。そこであなたがふらついてコース中央にはみ出してしまえば、大変危険な状態に陥ります。1コーナーをフルバンクでぬけようとしているライダーにとってこれ以上の悪夢はありません。

 

コースイン後の1コーナーはキッチリとピット側のコースサイドをキープしましょう。

 

筑波サーキットであればコースインから2ヘアまではコース右側をキープしてよいのでは、と思います。初心者であれば数週は右側キープでよいくらいです。

 

コースアウトの合図

 

ピットロード入口の十分手前でマシンを脇(大抵のサーキットであれば右側)に寄せ、左足を左に突き出して後続車にアピールします。

 

注意すべき点は以下の通りです。

 

  • ピットイン手前での急激な進路変更はしない
  • ピットロードに入るまで、必要以上に減速しない

 

たとえば筑波サーキットであれば、2ヘア立ち上がりをインべたに持って行ってそのまま右端を走行してピットへ向かうと比較的安全かと思います。袖ヶ浦フォレストレースウェイであれば、第9ターンをインべたで立ち上がり、そのまま右端を走行してピットへ向かいましょう。

 

ピット入口までは必要以上にスローダウンする必要はありません。というよりも、スロットル全開で走るべきです。ピットロードをオーバーランしてはヤバいですが(笑)、ここはサーキット、低速であれば安全ということはないのです。

フラッグを見落とさない

サーキットでは様々なフラッグが掲示されます。

 

特にイエローフラッグやオイルフラッグはよく掲示されます。

 

ここで勘違いしてはいけないのは、これらのフラッグを見たからといって「急減速する必要はない」ということです。

 

若干体を起こして「ほんの少し抑え気味に走行する」だけで十分です。イエロー区間(イエローフラッグが出てからグリーンフラッグが出るまでの区間)はもちろん追い越し禁止です。もしあなたがイエローを見て急減速してしまったら、後ろを走っているライダーはパニックになります。

 

とにかくサーキットで不必要な急減速は危険です。

コース上では休まない、常に全力で走る!

先にも書いた通り、コース上で危険なのは「他車との速度差」です。

 

そしてサーキットは「速く走ることを追及する場」でもあります。

 

コース上に、のんびり走る区間はありません(常に力めと言っているわけではありません、ストレートでは意識的に力を抜くべきです・・・)。一度ピットアウトしてコースに身を置いたら、あなたの持てる気力と体力、技術を駆使して全力で走りましょう。

 

もし疲れてしまったら?集中力が切れてしまったら?

 

迷わずピットインしてしまえばよいのです。

 

筑波サーキットであれば1走行枠は20分~25分。袖ヶ浦フォレストレースウェイでは30分。

 

これは、想像以上に長い時間です。慣れるまではこの時間いっぱいいっぱいを集中して走りきることは難しいかもしれません。

 

「サーキットを走ること」に慣れるまでは、無理に走行枠の全時間を走り切らずに、早めに切り上げる勇気も必要です。

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