ヘッドです。これはちょっとコツがいる。

シリンダーヘッド。

 

これ、ものすごく重要な部品です。オーバーホールする上でのポイントは

 

  • バルブの傷、歪み
  • バルブシートの傷、あたり幅、あたり具合
  • バルブガイドの摩耗
  • バルブシールの交換

 

などです。このわずかなスペースではすべてを語れませんがので、私が行った作業のみ記載します。

 

  1. 全ての(と言っても4つですが)のバルブをバルブスプリングコンプレッサーで取り外す。
  2. バルブを洗浄し、曲がりとあたり面の傷をチェック
  3. ヘッドを洗浄し、バルブシートの傷とあたり幅をチェック。あたり幅はサービスマニュアルを参照し正確な数値を確認すること。
  4. バルブシールを交換

 

今回は上記すべて異常がなかったので、バルブコンパウンドは使用せず軽くオイルのみ入れた状態でタコ棒を使用して共擦りを行いました。



バルブシートチェック。

共擦りを済ませたらもう一度バルブとヘッドを洗浄します。

 

そしてバルブを位置を間違えないようにセットし(パコパコといい音がするはず)、水平面を保ちヘッドを裏返しにおきます。

 

そこへ灯油を注ぎ込む!

 

この灯油が20分経っても漏れない・減らない場合、バルブシートの密着度は合格!となります。

 

灯油って相当さらさらしてますので表面張力は期待できません、僅かでもシートあたり面に隙間があればダバダバと流れてしまいます。

 

その場合はバルブコンパウンドタコ棒を使用して、本格的にバルブ摺合せを行う必要があります。

 

面倒くさいんですがここの密閉度が悪いとてきめんに馬力が出ません!機会があれば一度プロに頼んでバルブのシートカット&摺合せをやってもらってみてください。その成果にびっくりしますよ。

 

幸い、今回は問題なし!でした。



バルブスプリング取り付け。

めでたくシートの密着度がOKでしたので、さっさとヘッドを組み立てます。

 

またまたバルブスプリングコンプレッサーを使ってバルブスプリングを組み付けます。特に難しいことはありませんが、コッターを無くさないように気を付けましょう。

 

まあ、コッターだけではなく小物は部品取りエンジンなどから集めておいて、手元に置いておくと何かと捗ります。

 

バルブスプリングの上下も指定があります。マニュアルを見て、間違えないように。



ヘッド取り付け。

組みあがったヘッドを取り付けます。

 

先ほどシリンダーを乗っけて放置(笑)していたマシンに、シリンダーを載せます。作業スペースが狭いのでくれぐれもあわてず、カムチェーンを落とさないように(SRX250なら落としてもなんとかなりますが4発センターカムとかだと地獄を見るとか・・・)気をつけましょう。

 

ヘッドが乗ったらボルト止めです。

 

ここはトルクレンチの出番です。

 

対して、カムホルダのボルト、これもサービスマニュアルによれば指定トルクがあるのですが、私の場合(あくまでも私の場合です)M6のボルトにはトルクレンチを使用しません。メガネレンチを使用し、手ごたえを頼りに均等に締めつけます。

 

これは、トルクレンチを使用した時に弱ったメネジの手ごたえを感じ取れずなめてしまった経験があるからです。

 

じゃあ、手でどれらいの強さで締めればいいのか?

 

これば経験で学ぶしかありません。ひとつだけ言えるのは、「工具の大きさには理由がある」ということです。ネジを(緩めるときはまだしも)締めるときに、その工具は普通の人が普通の力を入れたときに問題なく締め付けができるように大きさ(長さ)が決まってます。大きいボルトは長いレンチ、小さいボルトは小さいレンチ。

 

レンチを力の限り握りしめ、チカラいっぱい締め付ける

 

なんてことは、あり得ないんです。

 

ヘッドが乗ったらカムを載せてバルブタイミング合わせちゃいましょう。マニュアル通りにやればOKです。



タペットクリアランス調整。

さあ、バルブタイミングを取ったらタペットクリアランス調整。

 

あとわずかです、息切れしてきましたが頑張りましょう。

 

先ほどの様にTレンチでクランクを回してピストンを上死点に位置させたら、シックネスゲージを使用してタペットクリアランスをチェックします。

 

このクリアランスがゼロ、つまりバルブシムとカムが常に接触している状態ですと圧縮が掛からずエンジンが掛かりません。

 

この値もサービスマニュアルを参照し、指定通りにできるだけ合わせましょう。シム式のエンジンの場合、このシムというおはじきを物理的に入れ替えて指定のクリアランスに収める必要がありますがこのシムが意外と高い・・・

 

部品取りエンジンなどを手に入れることがありましたら、先ほど説明したコッターやダウエルピン、重要箇所のボルト等とあわせてこのシムをGETしてコレクションしておきましょう。

 

多くのDIY派アマチュアレーサーは、皆このおはじきセットを持っているはずです!



小さな知恵。

こねたです。

 

めんどくさいんですがタペットクリアランス調整の時にシムを入れ替えるにはわざわざカムを外さないといけません(純正特殊工具を使うと外さなくていいらしいが・・・)。

 

せっかく取ったバルタイが狂うとしゃくなので、タイラップでカムスプロケとカムチェーンを縛っておくとバルタイがずれることがありません。


ヘッドカバーを付けて、完成!

タペットクリアランスを取ったら後はわずか。

 

ヘッドカバーを取り付け、キャブをつけ、マフラーを装着し、は300Vを1.5リットル注ぎます。何度もクランキングさせてオイルを回したら一度オイルフィルターカバーを外して間違いなくオイルが回っていることを確認します。

 

合わせて点火系統のチェックを行ったらタンクを載せてガスを流します。

 

チョーク代わりにFCRを数回あおって祈りを込めてセルスイッチオン!

 

圧縮がきっちり回復したエンジンは、あっさり始動してくれました。住宅街ですからここであおることはできません、今日はこれで作業完了です。

 

お疲れ様でした!9時から初めてきっちり12時、これからお昼を作って家族サービスです。


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