ライダーのお仕事。袖ヶ浦フォレストマル耐久レース風走行会に出よう。
あなたがもし、「いつかはサーキット、いつかはレース」と、おぼろげに考えているならば。
でも、サーキットなんて、レースなんて遠い世界で届かない、と考えているならば。
迷うことなく、袖ヶ浦フォレストレースウェイで開催されている「マル耐」へ参加されることをお勧め致します。
「袖ヶ浦フォレストレースウェイのバイクレースに出る。」でもご紹介したとおり、このレースは
「"レース"っていうと、そらカッコイイし憧れるけども、ライセンスが必要だったりマシン造り込まなきゃだったり装備を準備したり、あれこれ大変だしさぁ、何より予算がねぇ。いやぁ、やりゃ出来るよって言うのはそれはごもっともだと思うけれど、ほらあれだ、時間とお金掛けて頑張って一発レースに出てみてだ、あんまし面白くなかったらねぇ…って思うと、なかなか始められたもんじゃないさねぇ。」
そんな感じのこと、考えたことある人、少なからずいらっしゃるのではないでしょうか?僕らとしては、それはもっともですけども、とにかく一度出てみなさんなと、面白くないことなんて絶対無いからさぁと、言いたいところなんですけどねぇ。特に走行会で楽しく走ってらっしゃる方には、特にですよ。
せめて レースの雰囲気を気軽に楽しめる場があったらなぁ…無いよねぇ…だったら…
僕らで造っちゃいましょうよ!
という、WithMeの丸山浩氏の思いが込められた「レース風走行会」です。そう、レースにあらず、走行会・・・です。ですよね?
ですので、いわゆる「レース」と異なり、参加の敷居は極めて低く、例えば筑波ツーリストトロフィーで必須と考えられる持ち物について、袖ヶ浦フォレストマル耐では以下のような状況です。
- バイク・・・はテーピング以外指示はなし(もちろんきちんと整備されていること前提!)。
- スペアホイールとレインタイヤ・・・は90%は持参せず。雨でも晴れタイヤで走る!
- タイヤウォーマー・・・は90%が持参せず。
- 発電機・・・は90%が持参せず。
- トランスポーター(レンタカーでもいいです)とラダーレール・・・は50%が自走。
- MFJライセンス・・・いらない。
という気軽さです。
が!
気軽だからといっていい加減ということはない、「マル耐」の公式サイトにある通り、きちんとしたレギュレーションブックが用意されています。
逆に言えば、このレギュレーションブックを熟読し、大人としてのマナーを携えていれば、
- サーキット初心者であろうが
- レース初心者であろうが
- メンバーがそろわなかろうが(!)
参加できちゃうのが、「袖ヶ浦フォレストマル耐久レース風走行会」なんです!
WithMeの公式サイトをチェックし、レースにエントリーする。
では、とりあえず「マル耐」の公式サイトをチェックします。
画面上部の「参加の流れ」を開いてください。
「袖ヶ浦フォレストマル耐」は1年に2回開催されます。毎年少し移動はあるものの、大抵は
- 5月
- 11月
に開催されます。そして、申込み期間は開催日の1ヵ月以上前、のはずです。エントリー費用はちょっとお高め、1チーム11万2千円!うおー。しかし、そもそも袖ヶ浦フォレストは走行料金が高いんですよね・・・。早目(1ヵ月前)に申し込むと「早割」があります。4人で参加して3万円弱。まあ、一日4時間、お腹いっぱい走れてこの金額なら、まあ妥当なのでしょう。後述しますがコースをジョギングできたりしますので、そういった体験もできますし。あ、ライダー一人当たり500円の保険がプラスされます。
画面上部の「参戦&観戦」をクリックして、説明されている手順の通りに申し込みを進めてください。
記入するのは以下です。
- STEP1:チーム&代表者登録
- STEP2:ライダー登録
- STEP3:マシン登録
- STEP4:チームクルー(同伴者)登録
万が一、仲間がそろわなかったら・・・その場合は「アテンドシステム」という仕組みが用意されています。つまりWithMeに「仲間がいませんが出たいでーす!」と宣言することで、WithMe側で勝手に(?)そういう「仲間がそろわなかった方」を集めて、チームを組んでくれるという仕組み。
うーん斬新ですね。コースで初対面なのかな?思わず名刺交換したくなるサラリーマンライダー。
ちなみに、ライダーもピットクルーもMFJライセンスは不要です。
前日は準備だけでOKです。
袖ヶ浦フォレストマル耐には、前日の特別スポーツ走行などはありません(当日の午前中に、特別走行枠がありますけど)。また、ピットは各チームにすでに割り振られています。
ですから、前日はマシンのチェック、ツナギなどの必要な装具のチェック、そして荷造りと積み込みだけでOKです。
とーっても、楽ちんですね。
当日朝。入場、そして拠点設置。
さあ、いよいよ当日。タイムテーブルはこんな感じです。
07:00~08:15 | 参加受付 (書類のご提出と引き換えに、ゼッケン&ポンダーを配布します) |
---|---|
08:15~09:00 | ブリーフィング (進行と注意事項確認) |
09:55~10:55 | 特設走行会 |
11:05~11:35 | 予選 (ガチンコバトンリレー!!) |
11:50~12:30 | グリッド整列 (写真撮影などOK、この時間だけコースフリーです) |
12:30~16:30 | 決勝4時間耐久 (同時進行でチャレンジ+α項目有り) |
16:45~17:30 | 表彰式 (予選やチャレンジ+α項目など、賞典も沢山!) |
到着したら、まずは指定されたピットへ向かい機材・マシンを降ろして拠点を作りましょう。
ちなみにトランポはピット脇に並べておいてOKです。この点も、筑波サーキットに比べて非常に楽ちんです。アウトドアテーブルを並べて、順位確認用のモニタを配置して・・・一通りの設置が完了したら、念書に記入、受付へ向かいます。
受付では念書と引き換えにトランスポンダーと取り付け用のベースを受け取ります。
ここで注意!トランスポンダーは1つですが、取り付けベースはマシンの台数分になります!
これで受付処理は完了。
ブリーフィング開始を待ちます。
ブリーフィング。
8時15分より、ブリーフィングが始まります。
ブリーフィングでは
- フラッグの説明
- コースローカルルールの説明
- マル耐特別ルールの説明
- ゲストの紹介
などが行われます。比較的時間長めですが、なにしろ袖ヶ浦フォレスト初めて、サーキット初めてという人もいるわけですのでここはじっくりと聞きましょう。
ちなみに「コースローカルルール」は重要で、
- 1コーナーから3コーナーまで、コース幅縮小の白線があるので超えてはいけない
- オレンジボールはコース退去ではなく、ピットイン
であり、また「マル耐特別ルールの説明」は
- 251cc以上のマシンは最終コーナー立ち上がりから4コーナー立ち上がりまで追い越し禁止
- ピットイン時は一時停止あり
- ピットレーンは軽いS字が設定されている
などがあります。
特設走行会・・・または、マシン整備タイム。
レース前にひとっ走りしたい方は、この「特設走行会」を走ることができます。
が、結構いいお値段です。
ただし、袖ヶ浦フォレストはアップダウンが激しい特徴的なレイアウトなので、予算が許すのであればもちろん参加しておいた方がいいでしょう。1時間をフルに走らず、仲間とシェアしてもOKとのこと。
私?私はガウラはそれなりに走っているのでキャンセル。その代り、マシン整備をしながら時間をつぶします。
マシン整備・・・エンジン開けちゃいけないよね。
ハイ、クラッチ交換していました。
予選はマッスルリーグ!つまりはリレーマラソンだ!
予選は当然、ライダーの重要なミッション。しかし・・・
袖ヶ浦フォレストマル耐においては、予選は「チーム全員」のミッション。そう、トランスポンダーをバトン代わりに、1週2,436mを最大10人でバトンリレーマラソンします!
ですから、筑波ツーリストトロフィーに不要で袖ヶ浦マル耐に必要なモノは、ジョギングシューズなんです・・・
ハッキリ言って過酷です。
しかもこの予選でアタマを取ると、なんと10ラップがプレゼントされるという特典あり!気合い入れて走りましょう!
そしてスタート前進行・・・決勝グリッドへ。
いよいよ決勝進行です。
第一ライダーはフル装備で、スタートサポート(マシンを支える)方は思い思いの格好で(筑波サーキットFOFと違いヘルメットは不要)グリッドへ。WithMeギャルが傘を持ってグリッドを回り記念撮影してくれます。
さあ、スタート直前!
スタートは「疑似ルマン+ローリングスタート」。ルマン式、つまりコース反対からライダーはマシンに駆け寄りマシンにまたがり、エンジンを掛けてスタートします。が、ここではダッシュせず隊形を整えつつセーフティーカーにくっ付いて1週ローリングします。セーフティーカーがコースオフしてからコントロールラインを超えたら、いよいよレース開始!
あれ?ルマンの意味なくない?そう、意味ありません(笑)。
あくまでもレースの雰囲気を存分に味わってほしい、という主催者側の粋な計らいでした。
さあ、レーススタート!思いっきり走るぜ!コース攻略はこちらだ!→袖ヶ浦フォレストレースウェイの攻略!
ピットではライダーとマシンをチェンジするぜ
予定の時間を走り切ったらピットサインを確認、ピットに入ります。・・・この点、ほとんどのマシンが市販車なのでひょっとしたら車載時計が使えるのかもしれません。
ピットロードに入ったら、ピットレーン手前で確実に「一時停止」。そして速度を押さえつつピットへ入ります。
通常であれば素早くマシンから降りライダーチェンジ、手短にコース状況等を次のライダーに繋いで・・・となりますが、このマル耐では「マシンごとチェンジ」なため、バトン代わりにトランスポンダーを付け替えなければなりません。
したがってライダーはマシンを寄せて「またがったまま」クルーがトランスポンダーを付け替えるのを待つことになります。
トランスポンダーを付け替えが完了し、NEXTライダーがスタートしたら、お疲れ様!マシンをピット下に移動してスタンドを掛けましょう。
装具を抜いて一息!マシンの挙動が気になったら早目にチェック、次回の走行に備えます。
そしてレースは終わる。
残り時間60分くらいから、1コーナー入口のタイムボードの上部に残り時間が表示されます(単位がLAPSって書いてあるので混乱しますが)。
5分前・・・2分前・・・・チェッカー!
ゴール時のピットウォール上は各チームのライダー、クルーで鈴なりです。ガッツポーズでコントロールラインを駆け抜けましょう!
やれやれ、なんとか転倒もせずにチェッカーフラッグを受けることができました。
走っていると、セーフティーカーに追いつくはずです、綺麗に隊列を組んでウィニングラン。そのまま全車ホームストレート上に帰り、マシンを並べます。集まってくるメンバーとハイタッチ!そのまま記念撮影です。
あとはピットクルーと力を合わせてのんびり撤収しつつ、表彰式を眺めつつ、いつかは表彰台登ってやる!と次回に思いを馳せつつ、レースは無事完了です。
お疲れ様でした!