動画で解説!250ccシングル限定。袖ヶ浦フォレストレースウェイでタイム1分30秒を切るには。
袖ヶ浦フォレストレースウェイ。
その敷居の低さから、サーキット初めて、というライダーから肘スリまでしちゃうライダーまで多様な腕・経験・楽しみ方のアマチュアサンデーライダーに人気のコースです。
走行される方のタイム幅もかなり(というか驚愕的に)広く、手練れの肘スリライダーは1分15秒、ホントの初心者は1分50秒くらいで走られる方もめずらしくないという状況。
では、どれくらいで走れば「楽しいのか」?
いや、何秒で走っても楽しければいいんですが、せっかくサーキットを走っているわけですから街乗り・ツーリング・峠とは違うスピードレンジで走りたいですよね。
コーナーでは膝を擦り、突込みではハードブレーキングを楽しむ。
個人的な見解としては、1分30秒がその境目なのかなと思います。
ここでは私が使用しているSRX250、Ninja250SLといったライトウェイトスポーツを使用した前提で1分30秒を切るポイントを解説いたします。
最初に断言しておきます。
袖ヶ浦フォレストレースウェイで1分30秒は、誰でも突破できるはずです!
1コーナー
1コーナー進入前のストレートは、当たり前ですが一番左側を走ります。
思いっきりスピードが乗りますが、ここで大切なのは
- ブレーキングポイント
- 進入のライン
- 立ち上がりのライン
です。
ブレーキングポイントは慣れないうちは渡り廊下の下あたりでスロットルを戻してブレーキングを始めてしまいますがこれはダメです。
速度を落としすぎ → インに早くつきすぎ →立ち上がりではらんで開けられない
のよくある3連コンボが成立しちゃいます。
ブレーキングの目印はイン側の車検場です。車検場の手前か、奥かはあなた次第ですができるだけスピードを残すことが1コーナー攻略の第一歩です。
そしてそのブレーキングは「ガツン!」ではありません。じわっと、ただし速やかに(これが難しい)タイヤにトラクションをかけ、ブレーキを握ったままバンクを開始します。ほとんどの1分45秒前後のライダーは、この「ブレーキとバンキングが同時」ができていません。ストレートでブレーキを終わらせているうちは、こういった「ストレートエンドのコーナー」を攻略できないんです。
ですから、ブレーキはダルでも構いません、ブレーキを残しフロントフォークを縮めた状態での一次旋回を、少しずつでかまいませんから試しましょう。
これができ始めると「ぱたりと寝かす」ことができなくなります。スピードが残っていますからコーナリング前半、一次旋回での遠心力が強く効きタイヤは強烈にグリップを発揮します。フロントタイヤなんてがっちり食いつきます。この状態では「ぱたり」とは寝ず、「ぐいーん」と寝るようになります。この「ぐいーん」で例の「湧水の穴跡」を通るようにラインどりできればばっちです。
あとは膝を擦りながら(このラインならば膝が楽々擦れます)クリップを通り、立ち上がり全開ではらみながらアウトの白線ギリギリをクリアしましょう。
サーキットのコーナリングで「定常円旋回」はありません。パーシャルのコーナリングはないんです。
減速しながら一次旋回を終わらせ、加速しながら二次旋回を立ち上がる。
これを少しずつでかまいません(いきなりやると飛びますからね(笑)、この1コーナーで習得しましょう。
2コーナー
2コーナーはシンプルです。
全開!絶対にスロットルを緩めない!
登って曲がって下り、ですからトラクションが抜ける恐怖心があります。が、袖ヶ浦フォレストレースウェイの路面は大丈夫、縁石はなくてもグリップだけはあります(笑)。
ここは全開ホールドで確実にインタッチを心がけましょう。
遠心力でタイヤを食わせるイメージです。多少吹け切ってしまっても、坂を上り切って曲がってからシフトアップ、でいいと思います。
慣れと度胸、です。3コーナーに備えて中央ややアウトに振っておきます。
3コーナー - 4コーナー
3コーナーはいくつか走り方がありますが1分30秒を切りたいならストレートエンドでいったん減速して、加速状態で抜けるほうがリスクが少ないです(思いっきり速度を残してスロットルオフで回ったほうが速いと思うんですが・・・どーなんでしょうね?)。
ただし、ブレーキングはしません。
なにしろ下り坂の次のコーナーですから思わずかなり手前からスロットルを戻したくなりますが、ここは3コーナー入口でスロットルをびゅーんと戻すだけで抜けられるくらいRは大きいんです。
どのポイントでスロットルをどれだけ戻すかは少しずつ削り取るように何度も何度も試して決めてください。
スロットルオフのみで荷重をいったん前に戻し、すぐスロットルオンで3コーナーを抜けます。
かなりスピードが乗ります。膝ズリズリです。この3コーナーを攻められるか否かが、一つの壁です。
フルバンク膝ずりずりでキッチリインタッチして、そのままマシンを起こしながら大きくはらみブレーキングしつつ1速ないし2速シフトをを落とします。
4コーナーアプローチのために、ここでアウトにはらんでおく必要があります・・・が、スピードが乗らなければはらむことができません。
3コーナーの通過速度はこの「起こしながらブレーキングしつつ2速落とす」をしながらどこまで膨らむか、で決めます。
膨らんでシフトを落としたら、立ち上がり重視のラインで4コーナーにアプローチします。
4コーナーの先は上り坂ですから、早めにマシンを起こして全開に。だらだらを寝かしたままアウトへ膨らんでいるようではダメです、コース中央で立ち上がるイメージ。
3コーナーは経験と腕で通過速度におもっきり差が出ます。クラッシュには注意しましょう。
5・6・7コーナー(左高速)
可能であればここも坂を登り切るまでは、スロットルは全開固定です。
が、やはりここも
登る - 曲がる -下る
なので、トラクションが抜ける恐怖があると思います。
が、ここはコース幅が広く、多少膨らんでも大丈夫。
理想は膝をついてからのスロットルオフ、ですが我慢できなければ坂を登り切ってからちょいスロットルを戻して荷重をフロントに移してもかまいません。
ただし、そこからのコーナーは加速しながらキッチリとトラクションをかけて曲がります。マシンのセッティングが出ていないとつらいかもしれません。
1分30秒を切れないマシンは、ここをだらだらと定常円旋回してしまっています。また、インにつけないケースも多いです。
大きいコーナーですが、しっかりと速度を乗せて膝ズリズリしながら袖ヶ浦フォレストレースウェイ最高の高速コーナーを楽しみましょう!
S字 ~ 8コーナー(ギャラリーコーナー)
下りのS字は、最短距離を通ります。
具体的には喫煙所脇、右側に並べてある三角コーンギリギリ(白線とコーンの間)を狙います。コーン蹴っ飛ばさないでね!(意外とここもダルなラインを取ってしまっているマシンが多いんです)
ここも1コーナーと同様に目印があります、トイレです(笑)。
250ccシングルマシンであれば、トイレの横でのブレーキングで大丈夫。
8コーナーはラインがいくつかありますが、アウトから攻めることをお勧めします。そのほうが安全です。
コーンギリギリをすり抜けてトイレを通り過ぎてから、スピードを残したままアウト→イン→ミドルのラインで優雅にクリアしましょう。
インでもたつくマシンをごぼう抜きするチャンスが、ここにはあります。
9コーナー
8コーナー立ち上がりでちょうどコース中央に出ていますから、そのままアウトには降らずミドル→インで侵入します。
できるだけクリップは奥にとり、立ち上がり重視のラインを意識。
アウト側は十分な広さがありますが、何しろその先は上りですからコンパクトに回り早めにマシンを立ててひたすら全開!
マシンをアウトに振り、最終コーナーの準備をしましょう。
最終コーナー
最終コーナーはほぼゼロカント。さらに登って平ら、になりますからやはりトラクション不足の恐怖が・・・。
なので、ここは無理せずスロットルをちょい戻します(250ccシングルならブレーキは掛けません)。なぜなら、ここの転倒が多いんですね・・・。
少しだけ楽をして頭を振って、立ち上がりに余裕を持たせていいです。そしてキッチリアウトインアウトでラインをキープ。
ストレートへ向けてスロットルを全開!
これで楽々1分30秒は切れるはずです。
結局のところ。
袖ヶ浦フォレストレースウェイに限った話ではありませんが、
- 定常円旋回をしない、減速しながらの一次旋回、加速しながらの二次旋回をこなす
- ストレートはマシンを早めに立ててスロットル全開
がポイントとなります。つまり公道でのセーフティライドで必要な
- 直線でブレーキングを終わらせる
- コーナーは緩い加速で抜ける
などと言っているようでは、サーキットライディングは遠い、ってことです。
そんなの、いきなり言われても怖くてできないよ!
そう思いますよね。ですから。
同じところを何周も何周も走って、削り取るように限界を押し上げる
です。
これができるのがサーキットのだいご味ですよ!くれぐれも限界を超えぬよう、ご安全に!
上達するには。
前にも書きましたが、何度も何度も同じコースを繰り返し走り、「少しずつ」自分の限界を押し上げる必要があります。
でも、必要なアイテムもあります。
私が考える「サーキット走行3種の神器」をご紹介。
これらがあるとないとでは、半年後のあなたのタイムは段違い!のはずです!
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