レンタカーは便利だ。でも借りるのが面倒。だったら、軽バン(ワゴン)を買うのだ。そのメリットは?
トレーラーもいい。レンタカーも十分使える。
でも、トランポとして、軽バンは最強なんです。軽トラでもミニバンでもワンボックスでもなく、軽バン。そのメリットは?
1.雨に濡れない
・・・あたりまえです。当たり前ですが、トレーラー・軽トラの最大の弱点がコレ。レーシングマシンは余計なモン取っ払ってるわけで、雨ざらしにはしたくないですよね。エアボックスを撤去した直キャブ、インナーカウルを外してむき出しの電装系統。
実際にテイストオブ筑波に参戦しているマシンが、軽トラで運送した結果、電装系統のトラブルで走れなかった事例もあります。
荷室に密閉できる軽バンなら、そんなことはありません。
2.維持費が極端に安い
雨に濡れないならハイエースでもいいじゃん、カッコいいし乗り心地いいし。となりますが維持費が段違いに違います。
毎年掛かる自動車税を比べても、
- ハイエース:5万1千円
- 軽ワゴン:7千200円
と、実にその差4万円以上。これだけあれば、ブレーキキャリパーだって買えちゃいますね。
トランポを、トランポ兼自家用車として使用できるなら、ミニバン、ワンボックス(ハイエースとか)も選択肢に入ると思います。でも、トランポは
- レースマシンは積みっぱなしだわ
- 工具一式は積みっぱなしだわ
- 発電機もガソリン携行タンクもあれもこれも積みっぱなしだわ
などなど、正直自家用と兼用は厳しいのです。デカいですしね。ウチの奥さんもあんなの運転できないって言ってます。ハイ。
2台目として買うなら、安いほうがいいですよねえ。
軽バントランポの人気車、サンバーってどんな車?
というわけで軽バンを選びます。実はサーキットで地味に人気がある軽バンが、サンバーです。
サンバー(Sambar )。
スバルが販売する軽商用車(軽バン)。初代の販売は1961年。それから現在に至るまでラインナップに乗り続けている、隠れたロングセラー。街中でよく見かける赤帽さんが、よくサンバーを使っていますね。
サンバーは
- スバル製
- ダイハツ製
の2種類があります。
2012年4月1日まで販売されていた6代目までがスバル製、それ以降はダイハツ工業製。ねらい目は、6代目。つまりスバル製の最新型(理由は後述)。その6代目のスペックは以下の通り。
エンジン
排気量は658cc(軽だから当たり前)、水冷SOHC8バルブの直列4気筒。このクラスでの4気筒は珍しいのです。サンバーのメリットの一つ。
若干トルク不足を感じますが(特にNA、スーパーチャージャーは結構パワフル)、4気筒ならではの高回転のスムースさ、全回転における振動の少なさは特筆モノです。
信号待ちのアイドリングにおいても、体感できる振動は皆無といって過言ではありません(2気筒の軽トラなんて、マッサージシートかってくらい揺れます)。
駆動方式
リアエンジン、リアドライブ!農道のポルシェ!エンジンが後ろにあるため、全開走行時でも騒音は比較的マイルド。
最高出力
NAは48馬力。スーパーチャージャー付きは58馬力。まあ、どちらも新東名でも大丈夫。
変速機
マニュアルは5速。オートマは3速。
どっちでもいいんですが、サーキットで転倒して怪我することを考えるとオートマがお勧めでしょうか(実体験、鎖骨追っててもオートマなら帰ることができる)。オートマは遅いですけど。
本当にドライブに入ってるか、間違えて2に入ってないかを確かめたくなるくらい・・・交通の流れには問題なく乗れます。
サスペンション
なんと前後両方とも独立懸架。これもサンバーの特徴でありメリット。
サイズ
全長は驚異の3,3m!全幅は1.4m!小さい!どこでも置ける!
装備
6代目ならば、
- 集中ドアロック
- エアバッグ
- 電動開閉窓
- パワーステアリング
が付いてます!今時当たり前か?
トランポとしてのメリット
サンバーのメリットをご紹介しましょう。
1.バイクを縦積みできる(6代目まで)
そう、大抵の軽バンは250ccでもは斜め積み(荷台の対角線をつかうように積む)しないとシートカウルが収まりません。しかしサンバーは進行方向と平行に、そのまま縦積みできちゃうんです。
ね。
サンバーは前述のとおり、リアエンジンリアドライブ。そう、エンジンがリアバンパーのすぐ前に搭載されています。さすが農道のポルシェ。
通常の軽バンはエンジンが運転席下にあります。そのため、エンジンカバーの盛り上がりが荷室長を狭めてしまい、縦積みができません(例外的に、アクティバンは助手席を倒すと荷室とフルフラットになるため、そのスペースにバイクのフロントタイヤを入れれば縦積み可能)。
しかしサンバーは運転席下にエンジンがないため荷室が長く、スーパースポーツクラスでも縦積み可能!縦積みできるってことは、開いたスペースが大きく機材の積み込みが楽ってことです。
2.安い
なぜか、安いです。中古市場でもタマ数が豊富で値段も手ごろです。じっくり探せば、乗り出し20万円未満でもチャンスはあります。
エクステリア・インテリア
さすが軽。極めてコンパクトな車です。とにかく、小さい。
写真が左側しかなくて恐縮ですが5ドア、つまり左右にスライドドアがあってマシンや機材が満載の状態でも容易に車内のあちこちにアクセスできます。またスライドドア、リアハッチの開口部も十分に大きく、極めて使い勝手はよろしいです。
・・・まあ、カッコよくはありません・・・。特にこのちょこんと飛び出た鼻づらはカッコ悪いですねえ。クラッシュスペースなのでしょうか。
このサンバーは乗用車、つまりワゴンです。今まで軽バン軽バン書いてきましたが正確には軽ワゴンです。
したがってシートもまあ、それなりのシートが付いています。実際に東海地区から関東地区まで400kmほど運転しましたが、背中や腰が痛くなることはありませんでした。貨物、つまりバンタイプもありますが恐らくそちらの方がシートはチープだと思います。
フロントシートはほぼ、フラットな状態までリクライニング可能。これ、大事です。サーキットに走行前日深夜入りした場合、コレができないと寝ることができません。軽トラはこの点で地獄をみます。
十分な休養は、タイムアップに不可欠ですぜ。
リアシートは左右独立して折りたたむことができます。上手にバイクと機材を搭載すれば、3名で移動できるわけです。
リアシートのたたみ方(たたんだ後は広大な荷室のできあがり)
まず、ヘッドレストを取り外します。
次に、背もたれ上部にあるノブを引きます。
すると、このようにぱたんと背もたれが前に倒れます。
次に、座面横にあるノブを引いて、シートを前に回転させると・・・
ホラびっくり。フルフラット、まるで商用車じゃないかってくらいの広大な荷室のできあがり。荷室全部に突起が残りますが、搭載したマシンのフロントタイヤはこの突起の内側に入りますので邪魔にはなりませんでした。
あまったヘッドレストは、シート下の隙間に収めます。
さて、出来上がった荷室の大きさは?荷室床の長さは2mをちょい越え。
ただし、実際には助手席を一番前にスライドさせ、かつ背もたれを前に傾けることで荷室床長よりもさらに15cmは稼げると思われます。こんな風に・・・。こうすれば、いわゆる「リッター・スーパースポーツ」も十分に積載可能。
実際にドカを積んでる事例あり。
リアハッチ開口部の高さは1.15m。ミラーを外せばフルカウルマシンも問題なく通過します。
ちなみに荷室高さは驚異の1.2m。
サンバーにNINJA250SLを実際に積んでみる
実際にNINJA250SLを搭載して、タイダウンで引っ張ったのがこの状態。
NINJA250SLの、タイダウンハンガー代わりに残してあるタンデムステップ基部からサンバーのリアシートの足にタイダウンを張り引っ張っています。左右バランスよく、確実に引くためにはラチェットタイプのタイダウンが便利です。
こんなの。
やたら安いタイダウンも販売されていますが、切れたらそれなりに大参事(軽トラと違ってバイクを道路に落とすことはありませんが、スライドドアのガラスは割れる・・・コレも経験あり(涙))なのでそれなりによいもの(高いもの)をお勧めします。
さらに、タイダウンが緩んだときのために同じくタンデムステップ基部からサンバーの荷室上部のハンドルフックにタイダウンを張ります。これはそれほどテンションを掛けなくていいと思います。
さらに使い勝手を良くするためにはアイボルトの増設などが考えられます、これはおいおい追加加工してレポートします。
サンバーに機材一式を積んでみる
写真が逆光で見えにくくて申し訳ありません。
サンバーにNINJA250SLを実際に搭載した後に、さらに全機材を搭載したのがこの画像。何を積んだかといえば、
- 工具一式
- ラダーレール
- 発電機
- コンプレッサー
- フロント・リアスタンド
- レインタイヤ前後
- ガソリン携行タンク
- 台車
- テント・椅子
です。とりあえず開いた右側スーペース(縦積みできるサンバーならでは)に放り込んだだけですが、まだ十分に余裕があります。小さめの棚を作り付ければさらに綺麗に搭載できるでしょう。
横から見るとこんな感じ。
運転席をリクライニングさせて、寝るスペースも確保できています。
と、いうことでしばらくサンバーを使ってみます
ひょんなことから我が家に来た最強のトランポ、サンバー。
トレーラー、軽トラ、バン、いろいろ試してきましたが恐らくこれがベストチョイス、のはず。あちこち手を加えながら乗り込んでみたいと思います。その改善は別途レポートいたします、乞うご期待!
実はこんなものを購入済だったり・・・
サンバーを格安で買うには
サンバーはタマ数が豊富な車です。通常の中古市場にも多く流通していますがそこはやはり働く車、格安の車体は程度も結構アレなものが多くいわゆる「掘り出しモノ」を見つけるのは困難です。
私は友人の友人というツテで信じられない価格で入手できましたが・・・
やはりお勧めなのが個人売買。中間マージンや整備費用ががないため、当然ですが中古車屋と比較してはるかに安価に購入が可能。
とはいえ、個人売買にはデメリットも多数あるのも事実。
- 個人情報、それも電話番号や住所まで相手に伝えなければならない
- 車の輸送や書類手続きがとても面倒(相手が必要書類を出してくれないケースだってある)
- 詐欺の可能性もある
というように、安いだけのリスクはあるわけです。
そこでお勧めなのが「ガリバーフリマ」。中古車買取のガリバーが2015年9月に開始した、クルマ・中古車の個人売買を支援するサービス・・・らしい。
- 決済や車の輸送・書類手続き・名義変更などはガリバーが代行
- 取引を行う際はお互いの個人情報を開示せずにやり取り可能
というメリットがあります。当然個人売買ベースなので価格も安い。ちょっとサイトを覗いてみると・・・
あるんですあるんです、格安サンバーが!
画面上部の検索窓に「サンバー」と入れて検索してみてくださいね。