NINJA250SLのリアサスペンションをYSSに変更しよう!
スプリングだけを交換してもいまいち調子のよくなかった我が愛機、NINJA250SL。
どうやらNINJA250SLは、リアをどれだけ大きく動かすか・・・?がポイントの様子。そして筑波サーキットの最終コーナーでは、90kgの巨体(ワタシw)を支えきれずダンピング不足でぐわんぐわんとピッチングを起こしていたノーマルショックに見切りをつけ、リプレイスショックを投入することに。
個人的に最高!のリアサスペンションはオーリンズ、ではなく、ナイトロン。
NINJA250SLの前に所有していた戦闘機、SRX250にはナイトロンの最高グレードを投入しておりましたが、それはそれは素晴らしいサスペンションでございました。
ただ、その高性能を生かし切れていたか?といえば難しい。
ダンピングには「高速」と「低速」が用意されていますが、どちらをどう動かすとどうなるか・・・理解できていたとは、タイムに生かせていたとは言えず。
ということで、素性の良いNINJA250SLにはもう少し現実的なYSSの「MX366」を選択。
YSS ワイエスエス/MONO LINE リアシングルショック 【MXシリーズ】 MX366 ニンジャ250SL
定価はぐっと手ごろな¥73,440。が、Webikeならば17%オフの¥66,096円ナリ。安いよね。
一応、
- 車高調整(なぜかトップ側についているし恐らく調整幅は恐ろしく少ない、ひょっとしたら車高調整ですらなく単なるパーツ汎用化の名残かも
- プリロード
- 伸びダンバ
- 圧ダンパ(高速/低速はありませぬ)
といった、必要十分な機能が装着されております。ちなみに上位モデルである「MS366」なら、憧れの?高速圧ダンバ、低速圧ダンバが付いています。筑波ではダンロップ下切り返しが高速ダンパで最終コーナーが低速圧ダンパだとか??
YSS ワイエスエス/MONO LINE リアシングルショック 【MSシリーズ】 MS366 ニンジャ250SL
2万円しか違いませんから、もしあなたが「違いが判るオトコ」ならこっちをいっちゃってください。
YSSは実は意外と(?)筑波サーキットで走行されているアマチュアライダー、それも手練れの方々でも使用されている方が多いといういわば「穴場」的なサスペンションです。
さあ、これを装着してみましょうか・・・。
では、作業開始!
いつも通り、青空整備を開始します。
まずはフロントとリアをレーシングスタンドで上げます。
この状態でリアアクスルやリンク部の、締め付けがタイトなナットを一通り緩めておきます。
リアホイールを抜き取り、馬でリア周りをフリーにして。
一通りのナットを緩めたら、リアホイールを外してしまいます。
リアが軽くなったので、今度は固定ステップ(リプレイスのバックステップに交換しています)の下に馬を入れ、リアを浮かせます。
リアを浮かせたらレーシングスタンドを抜き取ります。これでサスペンションがフリーになります。
- リンク
- リンクロッド
- スイングアーム
を抜き取ってしまいましょう。そう、この機会にグリスアップを行います。
スイングアームピポットにはグリスが少しだけ・・・
これが抜き取った直後のスイングアームのピポット部のニードルベアリング。
うーん・・・
これでいいのでしょうか?いいんでしょうね?グリスがうすーく薄くしか塗布されておらず。
ここは念のためパーツクリーナーで古いグリスを洗い流したうえで新しいグリスを入れなおします。
そうしてから組み付ければ・・・ほら、こんなにスムースに。
めんどくさいですが、お勧めです。
これくらいはグリスを入れておきたいですね。
スイングアームをぐりぐりと再装着します。
スイングアームピポットにグリスをいれたら、
- カラー
- オイルシール(左右)
をはめ込んで、それらを落とさないように車体の後ろから押し込みます。
実はフレーム右側のピポット部には、スイングアームピポットのクリアランスを調整する調整ナットが組み込まれています。
が、動きに不満がないなら(さっきの動画くらいスルスル動いて)、かつガタがないなら触らない方がいいと思います。
ちょいとコツが要りますが落ち着いてじっくりはめ込めば問題なく装着できるはずです。
ウソです、スミマセン!訂正させてください。調整ナットは「緩めたほうが断然楽」でした。深くお詫びいたします。
お詫びに、こういった「トルク調整が難しいナット・ボルト」の締め付け方法をお伝えいたします。緩める際
- 工具の角度を覚えておいて
- いったん緩めたら
- 再度同じ角度まで締め付け
- その時のトルクを覚えておく
ことで、大まかな指定トルクを再現できます。まあ、コイツに限らず「メイドイン・アジア」のマシンはオーバートルクが当たり前といううわさもありますのでどんな時にも使えるわけではありませんが(緩み止め剤が入っていたらダメですしね)、参考程度にご記憶くださいませ。
リンク部は・・・ベアリングない・・・
リンク部の軸受にはニードルベアリングが・・・入っていません(!)。
いわゆる「すべり軸受け」になっております。がグリスニップルもないですし・・・
とりあえずここもパーツクリーナーできれいに洗浄して、新しいグリスを塗り込んでおきます。
が、さすが市販車、ここのシールがタイトでかなり動きが制限されています(このあたりのチューニングは別途)。
せっかくよいサスペンションを入れたとしても、このあたりの動きがシブければその性能を発揮できないんです。当たり前ですね。
あとはYSSショック(MX366)を装着して!
流石専用サスペンションだけあって、NINJA250SL用のMX366は当たり前ですがボルトオン。
MX366のアッパー部は、これもニードルベアリングではなくメタルベアリングなのでここも入念にグリスアップして(塗りすぎはNGですよ)、装着します。ナイトロンやオーリンズなら、エンドアイが組まれていてグリグリ動くんですが・・・まあ、価格の差ですね。
ちなみにNINJA250SLは「NINJA250SLのリアサスペンションスプリングを強化しよう・・・?」でご紹介したとおり、きわめて簡単です。
上下の取付ボルト、そしてリンク部のボルトを規定トルクで締結したら、リアホイールを装着しましょう。
これで完了!ではなく。
最後にリザーバータンクを固定して、完了です!
最後に窒素ガスを封入しているリザーバータンクを取り付けます。
MX366(MX366だけではなく、おそらくYSSのサスペンションは)サスペンションとリザーバータンクを繋ぐホースは固く、そして取付角度を変更することができません。
あーでもない、こーでもないと悩みながら、切らずにとっておいた左タンデムステップのステーを使用しました。
あとはホースをバンドで固定して、完了です!
追って実装してインプレッション致します。お楽しみに~!
格安フルスペックサスペンション、YSS。
筑波サーキットのアマチュアレーサーにも意外と支持率の高い、YSS。
もちろんオーバーホールも可能です。
そしてこのお値段。オーリンズやナイトロンの2/3程度の価格は正直、凄いっす。
今ならウェビックで17%オフ。